越中井

散策や散歩にいい季節です。
事務所界隈は歴史が幾層にも重なる場所。
ついつい歩きたくなります。

事務所から歩いて15分ほど。
大坂城の南側に『越中井』があります。

この辺りは豊臣大坂城時代の大坂城三の丸
戦国武将の屋敷が立ち並ぶ場所でした。
『越中井』は細川越中守忠興屋敷跡に。
 
細川ガラシャという洗礼名で
珠子をご存知の方も多いと思います。
越中井は明智光秀の三女、細川忠興の正妻、
細川珠子が世を去った場所。
 
本能寺の変以降、光秀の娘である珠子は
離縁の後、秀吉のはからいで復縁するも
孤独で辛い月日を送ります。
珠子がこの屋敷に移り住んだのは
秀吉のはからいで幽閉先から戻された後。
外出も許されず極限の精神状態の中
キリスト教と出会いクリスチャンとなります。
  
秀吉の死後、石田三成がガラシャを人質に
忠興を味方につけようとしますが
人質となることを拒み、子ども達を逃がし
クリスチャンであるガラシャ自身は
自害は許されない為、家老小笠原少斎に命じ
屋敷を燃やし最期を遂げました。
 
『ガラシャ』とは『神の恩寵』という意味
 
どのような状況でも自身の生き方を貫き
静かに戦い散っていったガラシャ。
その死は神のもとへ旅だつという
幸せな死であったのかもしれません。
 
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散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 
 花も花なれ 人も人なれ
  ~細川ガラシャ 辞世の句~
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