空堀の名残り

事務所に近い空堀商店街。
この地名の由来は「空堀」

「空堀」は堀の一種で
堀は地面を細長く掘った構造。
古くは弥生時代からあったらしく
戦国時代には城への敵の侵入を防ぐ為
各地の城で作られました。

大坂城をはじめ、城の堀というと
水をたたえた堀を想像しがち
でも「空堀」は水が枯れたのではなく
もともと水のない堀で別名「壕」とも。
 
大坂城の「空堀」は冬の陣の講和後に
本丸を残し二ノ丸以下の壕が埋められ
いまはもう残っていないけれど
その名残はあちこちに。

空堀界隈はもちろん
通勤路にはその名残が数多くあり
表通りに面した町家は一見平屋でも
坂や階段を降りて裏通りから見ると
空堀の斜面を利用したのか
立派な3階建だったりします。
 
ワクワクしながら階段を降りたり
裏道を歩いて違う坂道から登ったり
往時に想いを馳せながら歩くわけです。
  
狭い階段や坂を降りた先で
素敵なお店や町屋を見つけることも。
普通に歩けば20分の通勤路を
横道にそれながら1時間近くかけて
事務所まで歩く日もしばしば。
 
散策を楽しむ時間も想定して
朝は早めに家を出て
もちろん9時前には事務所に。

毎日の通勤もせっかく歩くなら
楽しまなきゃ損。

事務所の植物たち

今年の夏は本当に暑く長かった
事務所も昼間はエアコンで
仕事に最適な温度を保っているけれど
誰もいない夜や、週末など
閉め切ったコンクリートの事務所は
観葉植物たちにとって過酷だったと思う。

何度かDiaryで紹介した
船場の事務所から連れてきた植物たち。
カポックやポトスにハイビスカス
名前がわからない観葉植物たち
みんな一緒に四季を過ごしてきた。
  
10年くらい前に植木鉢が割れたので
根っこを洗って水に挿した水栽培も。
居心地が良いのかそれからずっと
狭いエアコンの上で上手に枝を張り
伸び伸び元気に成長してくれている。

この夏の暑さに耐えてくれた植物達。
ハイビスカスだけはお盆を過ぎて
葉を落とし幹と枝だけになってしまった。
 
このハイビスカスは
船場の月極駐車場の女将さんが
切り花にくださった一輪だった。
花瓶の中で根が出てきたので
土に植えるとスクスク育ってくれた。
 
事務所は冬も植物には厳しい環境。
暖房で昼間は暖かい。
でも北向きの大きな窓からの冷気で
夜はかなり冷えて寒暖差が大きい。
南の国の木には厳しい環境だったのに
花は咲かないけれど
ずっと事務所に居てくれた。
 
枯れたハイビスカスの鉢にも
他の植物たちと同じように
土が乾いたら水をあげている。
「春にまた会えるといいな」
と話しかけながら。