
寒く長かった冬も遠くなり
花と緑の季節の到来。
桜をはじめ次々と花が咲いて
そして散っていきます。
この「花が散る」
和歌や俳句などでは
花それぞれに表現があります。
桜は 「散る」
梅は 「こぼれる」
朝顔は「しぼむ」
菊は 「舞う」
椿は 「落ちる」
牡丹は「崩れる」
それぞれの花が蕾をつけ
花開き、そして散っていく…
表現通りの様子が浮かびます。
5月に入り花開いた芍薬。
色々な種類があり花びらの数も違い
多いものは100枚以上の花びらが。
あの小さく硬い蕾の中でどうやって
これだけの花びらを育んだのか
驚くほどの大きな花が咲きます。
せいいっぱい咲き切った芍薬は
俯いて涙の粒を落とすように
きれいな花びらを潔く散らせます。
その瞬間は儚いものです。
花はそれぞれ蕾をつけて花開き
咲き誇る時も散る時も
美しく風情があります。
花の散り方の「和」の繊細な表現は
四季のある国だからこその
研ぎ澄まされた感性と
繊細な表現を持つ日本語だから。
5月18日は「ことばの日」
外国語を話せることはとても大切
でも日本語は奥が深い。
この素晴らしい言葉を持つ国に生まれて
本当にシアワセ。