お寿司の話

何年ぶりだろうか
廻らないお寿司屋さん。

私だけかもしれないけれど
最近はお寿司が食べたいと思うと
廻るお寿司屋さんが浮かぶ。
何の迷いもなく、スマホで予約して
そういうお寿司屋さんにいく。
最近ガリが大根の酢漬けだったり
ちょっと残念なことも多い。

ちょっと余談。

ご存知でしょうか。
回転寿司の発祥は東大阪の布施。
昭和33年オープンの「廻る元禄寿司」
高級食のお寿司を大衆向けにして
回転寿司というスタイルを作った。
 
昭和37年に「コンベア旋回式食事台」
の特許を取得している。
とっても凄いお寿司屋さん。 
いまでも「廻る元禄寿司本店」は
ちゃんとしたお寿司が廻ってる。

話を元に戻して。

お寿司が廻る前のお寿司屋さんは
カウンターの向こうに
威勢のいい職人さんが居て
注文するとケースからネタを選び
リズミカルに握ってくれた。
そして「お茶」ではなくて
魚偏の漢字がいっぱいのデッカイ湯呑で
熱々の「あがり」を出してくれた。

もちろん今でもあるんだけれど
行かなくなっていた。

先日「そういうお寿司屋さん」で
昔ながらのお寿司をいただいた。
やっぱり美味しい。
もちろん値段は違うけれど
それだけじゃない。
それ以外の大切な何かがある。

「寿司」ではなく「鮨」
そう。久し振りにお鮨をいただいた。

お寿司だけ、食事だけではない。
リーズナブルなことも便利なことも、
それはそれでとっても価値がある。
でも何かこぼれ落ちるものがある。

そのこぼれ落ちるものが
今の時代、一番大切なのでは?
美味しいお鮨をほおばりながら
ふと思った。

鉄の蓋

通勤路は景色を見ながら歩きたいから
目線は目の高さあたりか空。
歩きながら足元はあまり見ない。
  
でも信号待ちなどで立ち止まり
なんとなく足元をみると
マンホールがけっこう面白い。
 
その街の特徴がデザインされている。
通勤路のマンホールはもちろん大坂城。
同じデザインではなく色々な表情で
通天閣や港大橋とコラボしたものや
季節を感じさせる大坂城もある。
見ていて飽きない。
 
最近マンホール好きの方が多いらしく
ネットの下水道広報で
全国のマンホールが検索できたり
マンホールカードがGETできたりする。
そしてマンホール好きの方を
「マンホーラー」と言うらしい。
 
厳密に言えば「マンホール」は
下水管等の検査や掃除のための出入口。
みんなが好きな鉄の蓋は
「マンホールの蓋」だと思う。
まぁ。どちらでもいいのだけれど。
  
ちなみが私が好きな「鉄の蓋」は
あちこちにある消火栓の蓋。
 
これはその街の特徴ではなく
ストレートに消防車のデザイン。
誰が見ても、火災発生時の消火活動に
不可欠な消火栓だとわかる。
   
「駐車禁止」と書かれているけれど
言われなくても、書かれなくても
『絶対車とめたらアカンやつ』
  
時々、消防士の方が、
蓋をあけて点検されている。
いざという時使えるように。
できれば使わなくていいように。
  
消火栓の蓋には
「火の用心」の四文字もあり
消火栓を使うことがないようにと
消防署が伝えたいことが
全てわかりやすく配置されている。

消火栓の蓋は
究極のユニバーサルデザイン。