古くて新しい景色

事務所は地下鉄谷町六丁目駅まで
徒歩2分の超便利な場所にある。

事務所からの移動は地下鉄が多いが
1~2駅なら歩くことにしている。
とくに西方面へは雨の日以外
ほぼ100%長堀通を歩いていく。

以前DIARYにも書いたけれど
長堀通は川(運河)だった。
あちこちにその名残がある。
 
長堀通の両側にいくつかある石段は
往時にはそこに船着き場があり
船に荷物を積み込んだり
人が船に乗り降りした名残り。

長堀通を心斎橋方面に向かう時は
ここが川だった頃の様子を
あれこれ想像しながら歩く。
いま歩きながら見る景色は
船から見たであろう景色。

長堀通の上を跨ぐ橋からは
昔は川面をゆく舟が見えたはず。
その船が往来した長堀川を
いまは車や人が往来している。
 
高層マンションが次々と建ち
古き良き時代の面影は
ここ10年でも随分減ってしまった。
でも少しゆっくり歩いてみると
道や町並みは色々な歴史を
まだまだ伝えてくれている。
 
インバウンドで賑わう心斎橋にも
そこに『心斎橋』があった名残が
ちゃんと残されている。

いつも歩く道、通学・通勤路
ゆっくりと景色を見ながら
歩いてみませんか。
そこには古くて新しい景色が
見えてくるかもしれません。

30回目の宵えびす

100回目のプロポーズというドラマがあった。
何年かけて100回プロポーズしたのか
すっかり忘れてしまった。
30回目の宵えびすは年1回
1月9日。感謝を込めてのおまいり。

宵えびすは1995年の法人設立前から
30年続けてきたルーティン。
年に1回、宵えびすの朝一番に行き、
前年頂いた福笹をお返しし
新しい福笹を頂いて
本殿でその年最初のお神楽で福を頂く。

良い時期も、良くない時期も
毎年本殿でお神楽の鈴の音を聴き
想い新たに一年をスタートしてきた。
 
1995年といえば
お気づきの方もおられると思う。
 
日本経済も大変な時期だったし
十日えびすの一週間後の1月17日
阪神・淡路大震災があった。 
  
自宅は本棚や食器棚から物が落ちる程度。
家族も全員無事だった。
バイクで当時の事務所にいくと
本棚の本が全て落ちて
PCのモニターは見事に首が折れ
普段は1人で押して動かせない
部屋の奥にあったコピー機が
ドア近くまで移動していた。
 
スタッフとも取引先とも連絡がとれない。
ニュースでは、阪神高速が倒れ
スタッフが通勤で使う伊丹駅が倒壊
仕事仲間のオフィスや友人の住む
長田は炎に包まれていた。
誰も想像しなかったことが起こった。
 
数週間経っても連絡がとれない友人、
消息のわからない仕事仲間がいた。
法人設立を先延ばしにするか迷った。
 
1995年1月9日の宵えびす。
震災の1週間前に
「どんな時も前を向いて頑張ります」
と手を合わせ、えべっさんに約束した。
 
予定より少し遅れた10月に
有限会社ワードネットがスタートした。
名前に「有限会社」がついただけだが
20年間は頑張ると腹をくくった。

でも気が付くと今年10月で30年。
色々な方に助けていただき
今日は30回目の宵えびすだった。

今朝もお神楽の鈴の音を聴きながら
例年通り参拝できたことに感謝し
「今年も一年頑張ります」と
えべっさんに約束してきた。
 
新しい福笹を事務所に飾って
2025年がスタートした。
 
有限会社ワードネットは
2025年10月に30周年を迎えます。
どうぞよろしくお願いいたします。