遊園地

今年の夏もUSJやTDLは
アトラクション2時間待ちなんて普通
…な感じでにぎわった。
並んでいても、すぐに乗れなくても
そこは夢の世界。
  
遊園地という呼び方をするには
ちょっと違うなぁ…と思う。
 
大阪にもたくさん遊園地があった。
通天閣や天王寺公園もその名残り。
小学校の遠足や、友達同士、
家族で週末にサクッと行ける
遊園地があちこちにあった。
 
よく車で大阪から奈良へ向かう。
大和川沿いの道を走っていると
柏原あたりから川の向こうに
こんもりとした低い山が見えてくる。
「玉手山」だ。
   
今は斜面に建物が多く立ち
遠目で見ると面影もないけれど
こんもりした玉手山一帯には
明治41年~平成10年まで
西日本最古の遊園地があった。
 
春には山全体に桜の花が咲き
石川と大和川の流れを望み
山ひとつが遊園地という
自然豊かな素敵な遊園地だった。
 
近鉄沿線に住む小学生なら
一度は遠足で行った
身近な遊園地だった。
    
大型アミューズメントパークの台頭で
頑張っていた地方の遊園地は
惜しまれながら姿を消していった。
  
近鉄沿線では玉手山遊園地。
菖蒲池遊園地、奈良ドリームランド。
阪急沿線の宝塚ファミリーランド。
南海沿線の岬公園。
万博公園のEXPOLAND。
みんな個性的な遊園地だった。
  
玉手山は大和川と石川に挟まれている。
昭和3年に石川の対岸から
遊園地への通路として架けられた
吊り橋『玉手橋』は100年近く
玉手山と石川の対岸を繋ぎ
変わって行く玉手山を眺めて来た。

吊り橋が軋む音が悲しげなのは
気のせいではない気がする。
 

お盆のこと

そろそろお盆やすみ。
日本の夏はお盆中心。
でもお盆について考える機会は
あまりないかも。
  
「お盆」の語源は仏教の
「盂蘭盆会」「盂蘭盆」 
この言葉はサンスクリット語の
「ウランバーナ」から。
このサンスクリット語の意味は
「逆さに吊り下げられた苦しみ」
…とちょっと怖い。

ウランバーナの由来は
お釈迦様のお弟子「目連尊者」が
亡き母を救う話から。
  
目連尊者の母は、
我が子を溺愛するあまり
周囲の不幸に無関心で
餓鬼道に落ち、逆さ吊りに…
食べるもの飲むもの全てが火となり
飢えと渇きに苦しんでいました。
 
神通力を持つ息子の目連尊者が
苦しむ母親の姿を目にして
なんとか救いたいと
お釈迦様に教えを乞います。
 
 夏の修行を終えた7月15日
 僧侶たちを招き、
 供物を捧げて供養するとよい
 
…とのお釈迦様の教えに従い
供養すると、その功徳により
母は極楽往生を遂げたそうです。
 
ですが、日本各地には
古来より祖霊信仰があり、
仏教が伝来するずっと前から
年に2回、ご先祖様をお迎えする行事が。
つまり、お盆とお正月です。

この夏時期の祖霊を祀る習慣に
仏教伝来後、7世紀頃から
朝廷が営む供養として
仏教形式の法要が取り入れられ、
鎌倉時代に入ってから民間に普及。
室町時代には送り火の風習が。
 
ちなみに7月15日に終わる
夏の修行は「安居」と呼ばれ、
僧侶たちが雨期に一ヶ所に籠る修行。
修行が終わる旧暦7月15日が「解夏」
 
由来や意味はともあれ
ご先祖様に感謝し
あの世とこの世を繋いで
ご先祖様はもちろん
日頃会えない親戚や友人とも
仲睦まじく過ごす。
お盆はとっても素敵な風習。