空堀通商店街

空堀通商店街は
東は上町筋から西は松屋町筋まで
高低差10m、長さ800m程の商店街。
以前このDIARYでご紹介した
プリンセストヨトミの舞台。
 
古き良き商店街の姿が残っており
肉屋、魚屋、鶏屋、八百屋。
豆腐屋、乾物屋、干物屋。
昆布屋、果物屋、花屋。
金物屋、下駄屋、書道具屋
お香屋…などなど
今はもうすっかり減ってしまった
お店の方との話を楽しみながら
お買い物できる貴重な商店街。
 
創業100年以上の昆布の土居さんは
お店の建物も一見の価値が。
佃煮、出汁昆布、昆布塩、昆布飴
なんでも美味しい+安い+安全。
また大阪の伝統昆布文化を伝える
「大阪昆布ミュージアム」
を主宰されています。
 
お豆腐の岡田屋さんは
今も水槽に浮かぶお豆腐を取り出し
滑り台のような機械で袋に。
油揚げはもちろん店頭で揚げたて。
豆乳やおから、湯葉も絶品。
 
古い町家や店舗をリノベーションした
おしゃれなカフェや美味しいお店も多く
買い物と食事が楽しめます。

商店街は先が見えない程の
高低差で、西から東へ歩くと
ずっと坂道を上っていくので
散策は東から西へ降りるのがオススメ。
  
DIARYでいくつかご紹介していますが
商店街から北や南に伸びる道も
坂道が多く、今も多くの町家が。
それぞれに歴史と物語があり
横道に逸れても風情が。
 
昔ながらの商店街には
大型店舗にはない魅力があります。

正倉院展

秋とは思えない気温の11月。
今年も正倉院展へ。
  
子供の頃、よくわからないまま
祖父に連れられて毎年通い
祖父が他界してからも
毎年足を運び
もう何十年と続く恒例行事。
  
毎年湿気の少ない秋に
正倉院の勅封が解かれて
宝物の点検が行なわれます。
 
そのタイミングで研究成果のあった品や
話題になった品など
正倉院正倉の9000点から
いろいろ偏りなく選ばれた品を
奈良国立博物館で
一般公開するのが正倉院展。
  
第1回正倉院展が昭和21年に
当時の奈良帝室博物館で開催されてから
今年で75回目。
東京での開催も昭和天皇即位など
記念開催が過去3回ほどあったけれど
正倉院のお膝元にある
奈良国立博物館看板の大きな特別展。
  
ガラス越しではあるけれど
光明皇后や聖武天皇が愛でた品や
遠く大陸を越え渡ってきた品や献上品。
戦国時代をはじめ、
その時代時代のいわくのある品々が
当時と同じように美しく輝き
1200年の時を越えて目の前にある。
奇跡だと思いませんか。
   
1200年以上この宝物を守ってきたのは
ヒノキで組まれた正倉院正倉と
ずっと繋がれてきた人々の想い。
そして守り伝えてきた皇室。

正倉や宝物がもし語れたなら
宝物ひとつひとつに歴史があり
壮大な物語が聴けるだろうな…と
ドキドキしながら図録と正倉院グッズを買い
横断歩道を渡る鹿を見ながら
名残惜しい奈良国立博物館をあとに。
 
二月堂のお水取りで春が来て
正倉院展で秋が深まります。
  
※第75回正倉院展は11月13日まで。