桐の木

上町台地から松屋町筋を越え
船場界隈を歩いていると
あちこちに桐の木があります。
 
お寺や町屋の塀の向こう
小さな公園やちょっとした緑地帯
東横堀川沿いの小径や
ビルの裏の狭いスペースにも。

桐の花言葉は「高尚」
中国神話の霊鳥である鳳凰は
桐の木だけに止まるそうです。
花が紫ということもあり、日本でも
神聖な木として大切にされてきました。
 
で?あちこちの桐がどうした?です。
 
桐は15年程で成木になります。
大阪の商家では女の子が生まれると、
庭に桐の苗木を植えて育てて
成人した時にその木で箪笥を作り
嫁入り道具にして嫁がせる。
…という風習があったそうです。

女の子が生まれた時に
桐の木を植える風習は
武家や農家にもあったようですが
この界隈に残る桐の大木の多くは
かつて商家の屋敷があった名残。

普段は気づかないかもしれません。
でも4月頃から紫の花を咲かせます。
そして葉はご存知の「桐紋」の桐。
  
ビルの間の桐の大木を見ると
大きなお屋敷があった頃の話を
語ってくれないかな…と
桐の木に話かけてみたくなります。

付くか付かないか

本棚を整理していたら
辞書からメモがでてきた。
「LittleとA Little、FewとA Few」
引用文を色々書いてある。

そうだった。
「A」がつかなければ否定。
「A」つけば肯定になる。
LittleとFewの使い分けはおいといて。

たとえば砂漠を歩いているとする。
水筒の水を見た時に
「もう少ししかない困った」と思うか
「まだ少しあるから大丈夫」と思うか
その後の展開が違ってくると思いませんか?

 もう少ししかない…と思うか
 まだ少しある…と思うか
 
 出来ることがほとんどない…と思うか
 出来ることがまだある…と思うか

その違いは、自身の感情が
 不安や不満に変わるか
 安心や感謝に変わるか

フィジカルにもメンタルにも
大きな差がでてきそうです。
 
コロナ禍の今
出来ないこと・不満探しをやめて
出来ること・楽しいことを探そう。  

本棚の整理は進まなかったけれど
「A」が付くか付かないか
その意味がちょっと響いた。

「A」をつけてみませんか。