頑張る天邪鬼

コロナ禍で家にいる時間が増え
子供の頃に遊んだ場所や
自転車で探検した場所を
お散歩コースにして散策する。
  
不思議なほど町は子供の頃と変わらず
子供の頃は気に留めなかったことに
興味をもったり、色々感じたり。
見落としていたことにも気づき
新しい発見もあったりする。
  
自宅から2㎞程のところに
往時は堀を構えていた大きなお寺がある。
本堂の屋根からの雨水を受ける
天水受を支える天邪鬼が四隅にいる。
 
それぞれの真剣な表情が可笑しい。
頑張る様子が何だか愛らしい。
あちこちで仁王様や仏様に踏まれて
ぺちゃんこになってる天邪鬼とは違う
頑張って仕事をしている天邪鬼。
 
天邪鬼はきっと誰かに
「天水受に落ちた天からの法雨を
 こぼさず支えられるわけないね」
とでも言われたのだろう。
意地でもこぼさない!と必死で
バランスをとって支えている。
 
性格を利用してうまく使われちゃった。
なにしろ「あまのじゃく」ですから。 
 
「大変ね。頑張ってるね。」
頑張る天邪鬼をどこかで見かけたら
声をかけてみましょう。
「大丈夫だし…頑張ってないし」
とつぶやく声が聞こえるかも。
   
※天水受を支える天邪鬼はあちこちに。
 京都西本願寺や大阪一心寺にも。