栴檀林跡

事務所への電車通勤
毎日ではないけれど
地下鉄には乗らず「熊野街道」を歩く
たしかに私は地下鉄が嫌いだけれど
あれこれ往時をしのびながら
熊野街道を歩くのが好き。
   
谷町九丁目から八丁目のあたり
熊野街道から少し西に入ると
夕願寺という小さなお寺の前に石碑がある。
 
「立正学院 旧大阪本化栴檀林跡」
 
説明も何もない。
でも「栴檀林」とは
僧侶が集まる仏教の学問所のこと。
そして「本化」とは日蓮宗を意味する。
つまりここは日蓮宗のお坊さんが集まり
学んだ場所だったのだろう。
  
今は石碑を残すだけで
詳しいことはわからない。
 
でもやたらとお寺の多い上町台地に
僧侶の養成機関があったとしても
まったく不思議はない。
 
栴檀林はあちこちにある。
学林、僧林、栴談林とも言う。
 
浄土宗の関東十八檀林とか
日蓮宗の下総や飯高檀林
天台宗の関東十檀林
曹洞宗の江戸吉祥寺に
真言宗は田舎檀林と称して
各地に檀林を作ったらしい。
檀林を基とした大学もある。
 
ややこしいことはおいといて…
 
このDiary にも時々書いているけれど
上町台地には医学から宗教まで
学びたい人が学べる場所があった。
浄瑠璃や文壇など
後世につながる文化も生まれ
日本経済の基礎を築いた舞台でもある。
 
大阪と言えばコナモン!
…だけではないのですよ。